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2012年5月21日 (月)

高齢者への一時払終身保険の加入の是非

少し前に、以下の通り、国民生活センターより注意喚起がなされていた、
高齢者の加入する一時払終身保険についてですが、
身近で事例があったので、少しつっこんで具体的に考えてみました。

銀行窓口で勧誘された一時払い終身保険に関するトラブル-高齢者への不適切な勧誘が急増中-

保険の内容は、保険会社により、違いはあるのでしょうが、
総じて一定年数は、解約時の元本割れの期間があるようです。(契約から5~10年くらい)

トラブル事例にあるような、
説明義務違反や、現金資産の大半を保険に組んでしまうことや、過度な利回りへの期待は、論外と思いますので、置いておいて。

そもそも、高齢者に対して、この形態の保険商品は必要なのだろうか?
と言うところが、気になります。

おすすめされる一般的なメリットとしては、
①預金より利回りが良い。
②死亡時においての現金化が早くできる。
③保険金は相続財産とならないので、遺産分割協議から外せる。
④相続税の計算において、有利になる。
あたりかな?

デメリットとしては、
◎一定の間での中途解約において、元本割れがある。
が、全てかな?

で、この要件を高齢者に当てはめますと、
メリット①は、
この低金利時代で、確かにそうなのですが、
実際の利回りは、良くてもたかが知れてます。
年利10%くらいなら、みんな喜びますが、今の現実は、年利換算で、1%未満(それも亡くなった場合ですね)かと。
メリット②は、
早いと言っても、書面手続きはありますので、窓口で即現金と言うわけではありません。
一般的な遺言相続での口座解約手続きよりは、早いですかねぇ。というレベル。
これが目的なら、まだ、死亡時での一般的な必要額だけを、
以前取り上げた、「預かり口座」 にしたほうが良いかと。
メリット③は、
誰のメリット?って感じですね。
一応、生命保険は特別受益にあたらない判例 のようですが、例外(←に当てはまる気がする)もあるようですし、
全体の相続財産を考慮した遺言にした方が、トラブル回避できるかと。
メリット④は、
これは、一定の適用要件がありますので、よく検討しなきゃです。
内容としては、素人が1日、2日で判断できるものではないはずです。
検討の結果、適用があるなら、それだけで契約の意味はあるでしょう。
ただし適用があっても、受取人(相続人)1人あたり、500万円で十分ということですか。

なお、デメリットの中途解約元本割れは、否応なしに発生します。
もっとも、中途解約が無ければ、デメリットになりません。

と、ここまで考えて、気がつくのは、
一般的に言われるメリットも薄いのですが、
本人に対するメリットって、ほぼ無いんですね。
メリットがあるとしても、本人が亡くなって初めて発生するようなものばかりです。
対してデメリットは、中途解約のリスクで、これは、本人を直撃します。
元本割れ期間を過ぎても、運用益はほぼありません。
本人直接においては、「勝ちなし」の賭け事みたいなものです。

結局、どう考えても、「自分自身のため」にはならないので、
何のために誰に対して、契約するのかを良く考えていないと、無意味だと感じました。

僕の結論は、
そもそも高齢者に勧めちゃぁいけないんだろうな~
と、なりました。( ..)φ

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